週刊少年ジャンプで2021年に連載された武芸アクション漫画「NERU-武芸道行-」。現代に生きる武芸家たちが集う学校を舞台にした本格学園アクションとして期待を集めましたが、わずか全20話・約4ヶ月で連載終了となりました。

打ち切りか否か、公式アナウンスはありません。しかし連載期間の短さ、序盤から続いた展開の遅さ、そして大量の未消化要素を残したまま幕を閉じた物語を見れば、事実上の打ち切りと判断するのが妥当です。

本記事では、「NERU-武芸道行-」の連載終了の真相と打ち切りと言われる具体的な理由を掘り下げ、作品の魅力と惜しかった点を正直に考察します。

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NERU-武芸道行-の基本情報

  • 作者:比良賀みん也
  • 連載誌:週刊少年ジャンプ
  • 連載期間:2021年31号〜50号(約4ヶ月)
  • 総話数:全20話
  • 単行本:全3巻(最終巻に電子短期連載版『武芸道行NERU』も収録)
  • ジャンル:武芸・学園アクション

本作は、週刊ジャンプの電子版限定で先行短期連載された『武芸道行NERU』をベースに、本誌連載用にリメイクされた作品です。短期連載版は評判が良く、本誌連載への期待も高まっていただけに、その短命な結末はとりわけ惜しまれました。

あらすじ・作品概要

帰らぬ祖父の残した武芸書を頼りに、田舎で一人鍛錬を続けてきた少年・五老海練磨(通称ネル)。中学卒業を前に進路に悩む彼の前に、手練の技を繰り出す謎の女子高生・拝庭朱琵が現れます。朱琵に導かれてネルが辿り着いたのは、現代の武芸家が集う特殊な学校「天門武芸十八般高校」でした。

一目見たものを己の体で再現できる才能を持つネルが、個性豊かな武芸家たちと出会いながら「武芸家として、どう生きるか」を模索していく——というのが物語の骨格です。

通常の少年漫画が「最強を目指す」「仇を討つ」といった明確な目標を設定するのに対し、本作は「己が何者なのかを知りたい」という修道的・求道的なテーマを掲げていた点が独特でした。飄々としたキャラクター造形は「修羅の門」の陸奥九十九などの系譜を感じさせ、他の少年漫画とは一線を画す雰囲気を持っていました。

NERU-武芸道行-は本当に打ち切りなのか?

公式から「打ち切り」という言葉は使われていません。しかし以下の事実が揃っています。

  • 連載期間わずか約4ヶ月、全20話という短さ
  • 主人公の戦う目的・動機の提示が7話まで遅れた
  • ラスト2話で唐突な時間経過と駆け足の畳み方
  • 「やりたかったラストを描く尺がどうあっても無理だったから全て投げ捨てた」とも読める展開
  • 3巻以内で終わったジャンプ作品は事実上の打ち切りとみなされる慣例がある

また、連載時に「評判が良かった短期連載と同じ路線で行くよう言われたのを断って、一からやりたいようにやった結果がこれ」という指摘も読者の間に広まっており、編集部と作者の方向性の齟齬が結果に影響した可能性も否定できません。

打ち切りと言われる4つの理由

①主人公の目的・動機の提示が遅すぎた

ジャンプのような週刊少年誌では、1話で主人公の目標と動機をはっきり示すことが鉄則とされています。「ONE PIECE」の「海賊王に俺はなる!」がその典型です。ところが本作では、ネルが「なぜ武術の頂点を目指すのか」が明確に語られたのが7話になってから。これはジャンプの水準では致命的な遅さでした。読者がネルに感情移入する前に、アンケートで評価が定まってしまったと考えられます。

②レギュラーキャラクターの定着が遅かった

1巻が終わる段階で、主人公以外のレギュラーキャラクターがほぼ定着していませんでした。ヒロイン的な役割を担う望宮要が登場・掘り下げされたのが7〜9話以降で、それまでストーリーを一緒に引っ張るキャラが不在に近い状態でした。また、1話に登場した「ネルのライバルになるはずのキャッチャー格のキャラクター」が以後まったく登場しないなど、キャラクター配置の設計にも問題がありました。

③エピソード間の脈絡の薄さ

「エピソード同士の脈絡がない」という指摘は、本作に限らず短命に終わったジャンプ作品に共通する特徴として挙げられます。本作でも、あるエピソードで登場した魅力的なキャラクター(弓のヒロインなど)を深掘りせずに別の話へ移ってしまう展開が繰り返され、読者の興味が積み上がりにくい構造になっていました。

④絵柄・設定の「古さ」がジャンプ読者層と噛み合わなかった

本作の絵柄と武芸という設定は、現代の少年誌よりもむしろ80〜90年代の武道漫画に近い雰囲気を持っていました。「生まれる時代を間違えた漫画」という評も当時からありました。画力自体は安定していると評価されていた一方で、派手さや現代的なスタイリッシュさが不足しており、ジャンプの10〜20代読者層には刺さりにくかったとみられます。

世間の反応

惜しむ声:「絵がうまいのにもったいなかった」「望宮要のキャラクターは感情が分かりやすく好きだった」「短期連載版は面白かったのに」という声は多く、とくに電子短期連載版を評価していたファンからの惜別コメントが目立ちました。

厳しい評価:「最終回が武芸じゃなくて謎のダンスで終わった」「武術専門学校で青春を燃やしたのに卒業後の進路が武芸と関係ない職というのが釈然としない」「ラスト2話で何が起きたのか理解が追いつかなかった」という批判的な声も多数上がりました。「短期連載と同じ路線にすれば良かった」という指摘は特に多く、リメイクの方向性の失敗を惜しむ声が印象的でした。

それでも読む価値はあるか?

未消化の要素が多く残った作品ではあります。それでも以下の点には本物の魅力があります。

  • 「最強」ではなく「どう生きるか」を問うテーマ:少年漫画らしくない求道的なテーマは、大人の読者にも刺さる深みがあります
  • 短期連載版が単行本最終巻に収録:評判の良かった電子短期連載版『武芸道行NERU』も読めるため、本誌版と読み比べる楽しみがあります
  • 安定した画力と武芸描写:画力は一貫して高く、武芸アクションが好きな方には見ごたえがあります
  • 全3巻で完走できる手軽さ:短命に終わったからこそ、時間をかけずにまとめて読める作品です

完結した読後感を求める方には向きません。しかし「少年漫画らしくない渋い武芸漫画」に興味がある方や、短期連載版との違いを確認したい方には、一読の価値がある作品です。

NERU-武芸道行-を読むならここがお得

電子書籍で読むなら、初回購入特典や割引クーポンが利用できるサービスを選ぶのがおすすめです。全3巻なのでまとめ買いにも最適です。

まとめ

「NERU-武芸道行-」は、独自のテーマと安定した画力を持ちながら、序盤の動機提示の遅さとキャラクター設計のミスが響き、20話で幕を閉じた作品です。評判の高かった短期連載版を本誌用にリメイクする過程で、何かが噛み合わなかったという印象が拭えません。

作者・比良賀みん也先生の画力とテーマ設定のセンス自体は本物です。今後の新作に期待する声は連載終了後も絶えず、次回作への注目は続いています。気になった方はまず短期連載版収録の最終巻から手に取ってみてください。

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